レポート・インタビュー
Report・Interview

Maruhan Cup Taiheiyo Club Senior

速報レポート|2020.8.30 sun.

『第7回マルハンカップ太平洋クラブシニア』最終日
篠崎紀夫プロが逆転でシニアツアー初優勝!
ベストアマは窪田一樹選手が波乱の展開を制して獲得!

初日同様に明るい陽射しが降り注ぐ中で、最終日の競技が8時30分からスタートしました。
注目は、PGAシニアツアーデビュー戦の今大会初日で7アンダーでリーダーとなった藤田寛之プロ。どこまでスコアを伸ばしてデビュー戦で優勝者となるか、はたまた誰かが藤田プロのデビュー戦初優勝を阻止するのかに視線が集まりました。
一方、レベルの高い太平洋クラブの予選会を勝ち抜いてきて本戦出場権を獲得したアマチュアによるベストアマ争いは、初日に4人が4オーバーで並び、さらに1打差に2人、2打差に5人が続く大混戦の様相を呈していただけに、こちらも目が離せませんでした。
結果は、プロ・アマとも大波乱の逆転で決まりました。

先に大逆転優勝が決定したのは、ベストアマ争いでした。初日、トップグループに3打差の7オーバーでインコーススタートの第2組目だった窪田一樹選手が11番、12番を連続バーディー、14番はボギーを叩いたものの15番、16番で連続バーディー、さらに18番パー5は2オン2パットのバーディー。この日の最初の9ホールで4アンダーをマークして通算3アンダーとして、アウトコーススタート組の初日の上位陣を一気に抜き去ってベストアマ候補に浮上。窪田選手の勢いは留まるところをしらず、アウトコースでも4番、6番、7番でバーディー。遂に、最終日だけで7アンダーまで伸ばし、「総合でもベストスコアを記録するのでは?」との話も出始めたほどの快進撃でした。
ところが、「その話をギャラリーの人がしているのを耳にしたせいか」(窪田選手)8番で2オンしながら3パットボギー。9番ではフェアウェイセンターからの第2打がわずかにグリーンに届かず、ガードバンカーに。ピン奥2メートルに寄せたものの、「初日に3パットを4回したときのような状態になりました」(窪田選手)とそこから3パットしてダブルボギー。上がりの2ホールで3ストローク落としましたが、4アンダー68で回って通算3オーバーでベストアマを獲得しました。

藤田プロのシニアツアーデビュー戦は、「遠慮する気持ちはありませんでした。4つ以上伸ばせれば勝てると思っていたのですが、それができなかった(藤田プロ)」と後悔する18ホールに終わりました。アウトコースは3バーディー1ボギーと耐えていましたが、「11番のパー5をボギー、さらに12番で1メートル弱のバーディーパットを外して流れを逃がしてしまいました(藤田プロ)」となり、同じ組の塚田好宣プロに10番で通算8アンダーで並ばれて以降は本来の藤田プロらしいゴルフにならず、16番でもボギー叩いて後退。18番で意地のバーディーを取ったものの、この日イーブンパーの通算7アンダーでフィニッシュ。
藤田プロがボギーとした11番でバーディーを取って2打差のリーダーとなった塚田プロに俄然有利な展開となったかに思えましたが、「塚田プロとは同級生で練習ラウンドもよく一緒に回る仲間なので、何とか追い付きたかった。藤田プロも同級生ですし」と、初日3位タイ最終組の1組前の篠崎紀夫プロが17番、18番で連続バーディーを奪って塚田プロと同じ通算9アンダーでホールアウト。塚田プロの18番パー5での結果待ちとなりました。
塚田プロの第3打は、「98ヤードを52度のウェッジで打って、すっげー上手くいった、と思ったら、風が思っていたより強かったのかアドレナリンが出たのかな(塚田プロ)」とグリーンをオーバーして下り傾斜の斜面へ。一転してボギーの恐れもある厳しい状況となりましたが、2メートルに寄せて沈めてパーで凌いで篠崎プロと同じ通算9アンダー。
藤田プロが「僕も同級生のプレーオフに入りかった」18番ホールを使ってのプレーオフは、塚田プロが正規の18番のサードショット同様グリーンオーバーさせて、パーパットを決められずにボギー。篠崎プロが堅実に3オン2パットのパーで、シニアツアー初優勝を挙げました。

なお明日は、「日本のプロゴルファー生誕100周年記念」青木功プロ・中嶋常幸プロ、倉本昌弘プロ 夢の共演『Dream Charity Golf』が開催されます。観戦無料ですので、ぜひともお越しください。


<テレビ放送>
BS-TBS(BS放送)
『第7回マルハンカップ太平洋クラブシニアゴルフ』
2020年9月13日(日)13:00〜14:54(VTR放送)
解説:田中秀道プロ
実況:小笠原亘(TBSアナウンサー)


速報レポート|2020.8.29 sat.

『第7回マルハンカップ太平洋クラブシニア』初日
記念大会を祝うよう、好天に恵まれた初日、大注目の藤田プロが首位

前日とは打って変わって、早朝は夏の富士山が雄姿で迎えてくれた第7回記念大会。好天に恵まれた上に風もほとんどなく、御殿場コースのこの時期としては気温も徐々に高くなり、正午の気温は30.9度を記録しました。それでも、御殿場コースでの開催による記念大会ということもあり、1,707名のギャラリーが観戦に訪れました。
シニアプロ72名、本戦出場権を予選会で得た太平洋クラブ会員のアマチュア35名(1名が体調不良により欠場)による記念大会は、アウトコース第1組の海老原清治プロへのゴルフ殿堂入りを記念して日本プロゴルフ殿堂の理事長・松井功氏から花束が贈られた後、韓俊 太平洋クラブ代表取締役社長も加わって記念撮影が行われて華々しくスタートしました。

「コースコンディションが素晴らしいので、誰が好スコアを出すか分かりませんが、デビュー戦の弟子の藤田君に頑張って欲しい。初日は同じ組なので、彼の足を引っ張らないように回りますから」と、御殿場コースにある「チームセリザワゴルフアカデミー」校長の芹澤信雄プロがコメントした通り、アウトコースの最終組の一組前で回った藤田寛之プロが7アンダーをマークして単独首位に立ちました。

アウトコースの序盤のホールは惜しいバーディパットを外しながらも、3番と6番のパー5で確実にバーディーとすると、8番、9番も連続バーディー。4アンダーでターンしました。インコースでもまず11番のパー5でバーディー、13番でもバーディーとして6アンダーまでスコアを伸ばし、その時点でのクラブハウスリーダーの岡茂洋雄プロと並びました。

そのまま順調にスコアを伸ばし続けるかと誰もが思っていましたが、グリーン手前に池が待ち構えている14番パー4。「少し前上がりのライからの第2打が引っ掛かってしまった」ためにボールは池へ。ダブルボギーとして再び4アンダーへ後退しましたが、その後が藤田プロの本領発揮のシーンとなりました。15番パー4で第2打を2メートルに付けてバーディー、難ホールの17番パー3では8メートルのロングパットを決めて6アンダーに戻し、さらに18番パー5での第2打を下段の右手前のピンプレースメントに対して上段の左手前の難度の高い位置に乗せてしまったものの、着実に2パットで沈めてバーディー。単独トップに立つ7アンダーで初日を終えました。ちなみに、師匠の芹澤プロは多くのギャラリーが見守る最終ホールでチップインバーディーを取り、肘に藤田プロからの手のひらタッチで祝福されるなど、見せ場で魅せる手本を示していました。

藤田プロは、「いろいろとプレッシャーが掛かると思っていたデビュー戦初戦で9バーディーを奪えるとは思っていませんでした。予想していたより沢山のギャラリーが観戦に来てくれたお陰で、満足できる65を出すことができました。明日も、終わってみたら一番上に名前があるようにしたいですね」と微笑んでクラブハウスに向かいました。

なお、最終組の塚田好宣プロも6アンダーで2位タイとなり、5アンダーの廣田恭司プロが単独4位で明日の最終日を迎えます。
注目のベストアマ争いは、4オーバーの76に、福田幸雄選手、千野英樹選手、吉本隆弘選手、南聖祐選手の4人が並んでトップタイ、5オーバーにも2人、6オーバーにも5人が名を連ねる大混戦となっています。

明日も見所いっぱいです。ご観戦をお待ちしています。