プラヤド・マークセンが狙い通りの逆転優勝!
ベストアマも逆転で松本武夫選手が獲得
猛暑が続く中での第5回大会の最終日。シニアツアーで圧倒的な強さを誇るプラヤド・マークセンが第3回大会に次いで本大会2回目の優勝を挙げました。
マークセンは初日、7アンダーをマークしながら首位の久保勝美に2打差をつけられていましたが、「逃げ切りより追いかけて逆転するほうが好きなので、明日が楽しみ」と語っていた通りの優勝を実現しました。
といっても、容易に実現したわけではありません。「大会が始まる前々日の木曜日から風邪を引き、今日が最も酷くて力が入らないし、軸がブレてショットが安定しない不安があった」と最悪の体調だったそうで、1番のティーショットを左にOBのボギースタート。5番、6番もボギーとして通算5アンダーまで落としました。
ところが久保も、「堅く手前から攻めようと思ってはいけない、という気持ちが多少あったこともあってか、アイアンショットの縦の距離が合わなかった」ことから前日とは打って変わってなかなかバーディーを取れず、5番でダブルボギー。初バーディーは11番でした。
そういう久保の苦闘する姿を同組で目の当たりにしたマークセンは7番に続いて9番、10番で連続バーディーで久保を捕らえ、「そこで優勝に向けてスイッチが入った」。
勝負どころをわきまえているマークセンらしく12番、14番、16番のバーディーチャンスを確実にモノにして、最終ホールを迎えて先に上がっている米山剛と久保に2打差をつける余裕がありました。
最終ホールのティーショットは右のラフでしたが、「久保さんがバーディーで私がボギーで同スコアになってもプレーオフをすれば良い」と割り切り、ピンまで50ヤード付近にレイアップ。
久保のバーディーパットは一瞬カップに入りながらも蹴られて、パー。マークセンは3オン2パットのボギーとしながらも通算9アンダーで、米山と久保と、最終3ホール連続バーディーの崎山武志に1打差を付けて狙い通りの逆転優勝を実現しました。
会員代表の注目のベストアマ争いは、初日2オーバー74でトップの西野伸幸選手が8番パー4でダブルパーを叩いたことから、インに入るとホールを追うごとに首位が入れ替わる大混戦に。
誰が初日のスコアを出来るだけ維持するか、という展開になりました。そのような中、初日5オーバー77の松本武夫選手と松本選手の1組後を回る、初日4オーバー76の東本修選手の二人が抜き出て、17番を終えた時点で通算7オーバーで並びました。
結果は、先を回る松本選手がグリーン中央奥のカラーからの20ヤードの距離を、「パターを使おうかウエッジを使おうか迷いましたが、沢山のギャラリーの人が見ているので格好良く決めたい」とウエッジを手にして、「自分が思っていた以上の結果」と、見事にチップインバーディーで73とし、通算6オーバーでベストアマの座を手中にしました。
第5回大会を迎えた「マルハンカップ 太平洋クラブシニア」。今年の六甲コースも真夏の好天の下で初日を迎えましたが、連日の猛暑にもかかわらず、シニアプロの元気なショットや技術を観戦しようとするギャラリーや、太平洋クラブ会員のアマチュア選手を応援するゴルフ仲間やお子様連れのファミリーなど沢山の方が会場にお見えになりました。
競技は1番ホールからのワンウェイで行われ、第3組スタートの久保勝美が4ホール連続バーディーと好発進して、OUTは6アンダー30、INでも3バーディーを奪って3アンダー33。9アンダー63で上がり、クラブハウスリーダーとして悠々と後続の上がるのを待つのみかと思われました。
ところが、第14組の本命とも言えるプラヤド・マークセンが久保の9アンダーを目指して徐々にバーディーを重ね、OUT5アンダー31の後、10番、11番を連続バーディーとして一気にその差は2打と迫りました。
しかし12番以降、グリーンを外したホールはパーで凌ぐも、2メートル弱のバーディーパットは入らず、7アンダーのままホールアウト。
もう一人の実力者の崎山武志は、7番までに6アンダーまでスコアを大きく伸ばすも、8番でダブルボギーを叩いたのが響いて、結局は5アンダーとして単独3位で終了。
いち早く上がった久保は、
「今日は多少ラフに入っても良いからと思って刻んだり逃げることなくドライバーを使ったのが好結果に繋がりました。もちろん、パットも良かったので、このスコアが出ました。
ただ、最終ホールで2メートル強のバーディーパットを沈めればコースレコードタイだったらしいので、それが悔しかったです。
これからP(マークセン)がスコアを伸ばしてくるでしょうから、明日はPとの勝負になるでしょう」
と言い残して明日に向けて練習場に向かいました。
対するマークセンは「後半にバーディーを取れなかったのは残念だが、私は追いかける方が好きなので、2打差はちょうど良いかもしれない」と余裕のコメント。
最終日は2人の優勝争いになるか、それとも…?
ベストアマチュア争いは、西野伸幸選手が2オーバー74で単独トップとし、3オーバーに鹿島康裕選手と藤井幸博選手と小野寺利丸選手と仁科明久選手がつけるという大混戦になっています。